平和な毎日、世界の平和 2016July
「平和な毎日。世界の平和」
心にくすぶる不満。
その不満の解決の仕方が間違っていることがよくあります。
不満をぶちまけるだけでは何も解決しません。
今の自分の選択は、果たして現状を変える最善の方法だと自信を持って言えるでしょうか。良い方向に向けることができているでしょうか?
もしそうでないなら、残念ながら、何かが欠けている…といえます。
折しも、アメリカ、イギリス、スコットランドでは国民の意見が真っ向対立する事態を迎えています。国を二分する意見を支持する人々は、この先どのように調和を築いてゆくでしょうか。
意見の対立は、私たちの日常、身近でも頻繁に起きがちです。
というのも、「創造、維持、破壊」の力がこの自然界を動かしているからです。
この3つのグナ(要素)は、ヴェーダの言葉でそれぞれ、創造・調和はサットワ、維持・推進力はラジャス、破壊・腐敗はタマスと呼ばれています。
自然界は絶えず新たに生まれ、それが続き、しかしやがてそれは終わりを迎えます。これは世の習い、避けることはできません。
さて、このタマス的な力によって崩壊した後ですが、もしサットワがなければ、跡形もなく バラバラの方向に向かうでしょう。
そこで重要になっていくのが、統一です。サットワという創造する力によって、新たなものが生み出されます。
分離や戦いから離れてしまっても、サットワによってこそ新たに協調することができるのです。新生です。
対立を転じてまとまめることができる指導者なのかに注目しましょう。リーダーにサットワがあるかどうかはもちろんですが、実際には国民一人ひとりの心にもサットワが必要なのです。リーダーは、人々の集合意識は無視できないもので、集合意識が最終的に決断させることになります。
マハリシは世界が平和であるためには、一人一人が平和でなければならないと言います。
ピンと来ない方も、大きな問題を小さな問題に置き換えて考えてみるとわかりやすくなるでしょう。世界、国内、社会、職場内、家庭内・・・ひとりひとりの心のあり方によって波風も立てば、凪にもなります。
常に私たちは心が平和であるよう、各人がちゃんと責任を持たなければなりません。
平和な日本での平凡な日常でさえ、しばしば心の平和は失ったりするものです。
怒りから自由な人は多くないようです。
そんなあなたのイライラしている瞬間にも、世界の平和は危機に陥ります。
社会では争いに明け暮れ、人間関係で疲れ、家庭内でも戦いがあり、至る所が戦場となってしまいます。
戦っている人は、相手とだけ戦っているのでなく、実は世界の平和をも破壊します。
それを始めるのも自分、それをやめるのも自分です。
戦いに疲れ、傷つき、ふと振り返る時、あまりに失ったものが多かったと感じるのではないでしょうか。
もうこんなことは終わりにしたいと思うのであれば、人はいつもでサットワに立ち返らなければなりません。
人は平和と共に生きることができるのですから。
今、内なる平和を構築しましょう。
ゆーとぴあ北海道 2016July号より